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ムトウ音楽メソッドに関する
よくある質問

このQ&Aでは、実際に当ラボに寄せられたご質問にお答えしています。
メソッドや楽器に関わる質問には、開発者「大川ワタル」が自らお答えしております。

メソッドに関する質問
Q なぜ、今さらムトウ音楽メソッド?なぜ、今までピアノ配列(鍵盤)と五線譜(記譜法)が認められてきたのですか?
A 「音楽のインフラ」とも言える記譜法(楽譜)や鍵盤(楽器)は、600年以上にも渡って変わらずに使われ続けてきました。このインフラを使って創り続けられてきた音楽は、時代の流れで様々に変化をし、進化を繰り返してきました。

しかし、ここ数十年の人々の音楽ライフスタイルはすさまじい速さで進化を遂げています。
永年続いた宮廷などヨーロッパの特権階級のための音楽、宗教・軍事や政治・権力に利用された音楽、戦後は、誰でもが自由に好きな国の音楽を聴いて、自由に口ずさみ、自由に演奏もできる時代になりました。

気軽に聴く音楽(リスナー指向)から気軽に奏でる音楽(プレイヤー指向)へ、そして、気軽に創る音楽(アーティスト指向)へと人々の音楽との距離感や音楽ライフスタイルは数十年で急激に変化しています。
日本においても戦中戦後の軍事的・政治的な臭いのする音楽から開放され、ピアノのお稽古ブーム、そしてカラオケやバンドブームとプレイヤー指向の強い音楽スタイルが近年まで主流だったと思います。
しかし、インターネットやアプリの開発などIT進化にともなって、世の中の様々な仕事の進め方や仕組みが激変しているように、写真、絵画・デザイン、音楽など芸術の分野においても一部のクリエイターという職業の人達がやっていたアーティスティックな作業が誰でも手軽にできるようになりました。

これは音楽の世界も同じことで、音楽を創るということの動機が特別なことではなくなってきています。誰でも気軽にアーティストを目指せる時代になったのです。
そして、作品を創るとなれば音楽も例外なく知識と技術を身につけなければなりません。
そこで、重要になるのが、この目まぐるしく時が流れてく激動の時代に、忙しい現代人がどれだけ時代と自分に合った音楽ライフスタイルを送れるかということです。
やはり、600年以上も前から使われ続けてきた「音楽インフラ」の仕組みでは、現代の音楽ライフには対応しきれない部分がたくさんあり、遠回りや勘違いなどで不便な所が非常に多いのです。
しかし、その古いインフラで慣れ親しんでいる人達の中には、その不便さに慣れてしまっていて、新しいインフラに変えることを面倒臭がっている人が多いのも現実です。
不便で古い仕組みの中で音楽ライフを満喫するのもいいのですが、新たな音楽ライフを始める人達は、新しい音楽インフラを整備することで、便利で判りやすくて時代に合った音楽インフラのコンセプト「ムトウ音楽メソッド」で楽しい音楽ライフスタイルを満喫できるのです。
Q ムトウ音楽メソッドで学べば12倍速く学べる。と聞きましたが本当でしょうか?
A ピアノ鍵盤の場合、音の配列がハ長調に特化しているため、スケール、コードや、フレーズなど、調(キー)が変わればフィンガリング(指使い)も違ってきます。
このような演奏技術を習得するためには『全てのキー(12調)で』練習しなければなりません。
しかしムト鍵の配列では1つのフォームやフィンガリングを習得すれば位置を平行移動する(ずらす)だけです。
12調(キー)全ての(それぞれ異なる)押さえ方を覚えなければならないピアノに比べると、一種類でよい訳ですから『12倍速い』と表現しているのです。
このことは、弾き方だけに限らず、音楽の理解も簡単明瞭になり、より早く、より深く理解できます。
Q 黒鍵の音1つ1つに固有の音名をつけたのはなぜ?
A いままでは、黒鍵の音は♯系と♭系の2つの呼び名があり、白鍵に付随する音として扱われていました。 しかし黒鍵の音も1つの独立した音なので、固有の音名が無かった方が不自然で不便でした。
Q 今まで音楽を勉強したことないですが、基礎を学んでからムトウ音楽メソッドを学んだ方がいいですか?
A 未経験で問題ありません。
Q 移調をしたいならトランスポーズすれば?
A 機械的に移調するのと、自分のフィンガリングで実際に移調するのでは意味の深さがぜんぜん違います。
音楽には移調以外にも曲中の転調であったり、同じ調であっても同じ音形があったりします。
その都度トランスポーズするのは無理がありますし、それらをアナライズ(分析)することもとても重要なことです。
ムト鍵では、このようなことはわざわざトランスポーズやアナライズをしなくても、指の平行移動と正確な音程の距離間隔で直感的に判るようになります。
クロマトーン、ホールトーン基本的な質問
Q クロマトーン、ホールトーンって、一言でどんな楽器ですか?
A ムト鍵を量産型の電子キーボードに組み込んだ楽器です。

ムト鍵とは、まぎらわしい臨時記号(♯♭など)や黒鍵と白鍵の区別をなくした、新しい音楽コンセプト「ムトウ音楽メソッド」に基づいて作られた鍵盤のことでクロマチックキーボードとも言います。
ピアノ配列鍵盤は固定ド鍵盤でハ長調専用に作られていますが、ムト鍵は、移動ド鍵盤で全ての調を同じように取り扱うことができます。
Q クロマトーンやホールトーン(クロマチックキーボード=ムト鍵)はいつ頃作られた楽器ですか?
A 先代が開発したムト鍵の元祖「半音配列の鍵盤(当時もムト鍵と言ってましたが・・・)」が試作されたのは、1970年代。
1オクターブ12音の鍵盤を黒鍵の巾でくし状に並べて配列しました。
当時、この発想で一度特許は取得したそうですが、やはり半音横一列での演奏はとても困難だったので、その後に半音配列の特許は放棄したと聞いています。
その後、代も変わり、「音楽メソッドのコンセプト」の研究、更に「楽譜(記譜法)」の研究にも本格的に着手するようになりました。
鍵盤にも改良を重ね、新たに研究開発した全音配列のムト鍵をアコースティックピアノに取り付けたプロトタイプ「ラピアン(RAPIAN)」を発表しました(1987年製造)。
更にその後も試行錯誤を重ね、ムト鍵は、全音配列+半音配列の現在の形に進化していきました。
初めて電子楽器にムト鍵を組み込んだモデルが、ホールトーン・レボリューション(2000年に製造)、クロマトーンは2002年に製造しました。
そして、2010年はChromatone Lite for iPadを発表し、ムト鍵の新たな可能性であるムト鍵アプリケーション元年となりました。
Q なぜ、クロマトーンやホールトーンだと音楽が簡単になるのですか?
A 正確には、ムトウ音楽メソッドで音楽を勉強すると、音楽のしくみを合理的で直感的に自然と理解ができるということです。
なぜなら、ムトウ音楽メソッドの基本コンセプトでは、音楽の理解を難解にしている臨時記号(♯や♭など)や、黒鍵白鍵を区別することがないからです。
さらに、ムトウ音楽メソッドのコンセプトを基に開発したムト譜(または3線譜とも言う)やムト鍵(クロマトーン、ホールトーンなど)を利用することで、その理解のスピードは更に加速し、より深く理解でき、直感的に音楽を捉えることができるようになります。
ちなみに、ムト鍵を使わなくても、ムト譜とギター(少しチューニングを変える)でもムト譜×ムト鍵に近い効果があります。
ムト鍵(クロマトーン、ホールトーン)習得に関する質問
Q どこで教えてもらえますか?
A クロマトーン演奏に関しては、いまのところ正式に教えられるのは、当クロマチックミュージックラボのみですが、
ムト譜(クロマチックノーテーション)を使ったピアノや各種楽器のレッスンは、どこの音楽教室でも可能だと思います。
Q ピアノとは何が違うんですか?
A 見た目の違いは鍵盤だけです。
この鍵盤は、クロマチックキーボード(ムト鍵)というムトウ音楽メソッドのコンセプトを基に作られた鍵盤です。
ピアノ配列の鍵盤楽器は固定ド楽器と言えます。
ムト鍵配列の鍵盤楽器は移動ド楽器と言えます。
現代の音楽は移動ドで考えた方がはるかに理解がしやすくなっています。
Q ピアノをやったことがなくても弾けるようになりますか?
A ムト鍵アーティストが所属している音楽レーベル「Y2G Records」では、初めて始めた楽器がクロマトーンというアーティストも珍しくありません。
Q ピアノ経験者には不向きですか?
A ムト鍵も楽器ですので、ピアノ経験者に限らず楽器経験者は、指の運動能力や音楽的経験値から上達も早いです。
もちろん、どれだけの経験者であっても楽しんで練習できない人は上達しません。
Q ピアノを弾ける人がクロマトーンを始めるメリットはありますか?
A 現在のご自身のピアノの実力や今後のピアノの可能性について満足されている方は現状でよいのではないでしょうか。
しかし、ご自身に向上心と好奇心と探究心がある方には、始めるメリットは絶大です。
Q ピアノより簡単ですか?
A 簡単です。
しかし、ピアノをやっていた方が、ちょっと触っただけで「この楽器難しい」と決め付けられてしまうことはよくあります。
Q ピアノができる人はピアノで曲をつくったほうがいいのでは?
A もちろん「できる」ことにもよりますが・・・他のアンサーでも書きましたが、ピアノ配列は既に600年もつづいている音楽のインフラのようなものです。
やはり、21世紀の音楽ライフをエンジョイするには、古すぎるインフラで不便も多いのも事実です。
本当に「できる」方なら、その意味もいつかご理解いただけると確信しております。
Q なぜムト鍵の方がいいの?
A 現在の音楽のほとんどは12平均律という調律方法が使われています。
12平均律とは、それまで固定されていたドレミファソラシ(ハ長調)の音階が、1オクターブを12等分することで、その等分した12の起点からもそれぞれ同じ音階を奏でる(移調・転調)ことができるようにする調律の方法です。
それは、当時の作曲家達にとって、ドが12個の起点(調)を持つ(移動ド)という、それまでには無かった大変画期的なことでした。
これが西洋音楽が現代まで発展・発達し続けた最大の理由です。
その反面ピアノのような固定ド楽器で平均律という移動ドの恩恵を受けるには、黒鍵が不規則に入り混じり、♯や♭など不合理な記号を使わざるおえなくなり、大変不便な思いをして時間と労力をかけて音楽とは関係のない技術的な克服をしなければならないことは周知の事実です。
そして大変残念なことに、その音楽とは関係のない技術的な克服をした者に賞賛を与えるという風潮が長年続いているのも事実で、ある意味、音楽を必要以上に難しくしてとっつきにくく閉鎖的な世界にしてしまっている部分もいまだに残っています。
しかし、クロマトーン(ムト鍵)は、移動ド楽器なので、移動ドの音楽を奏でたり、創ったりするために黒鍵克服や♯♭などの記号の必要性もなく、音楽性以外のところで時間と労力をかける必要がなくなります。
Q 練習しなくても弾けるようになりますか?
A 練習しないで弾けるようになる楽器は存在しません。
Q どの位で弾けるようになりますか?
A 個人差が多少ありますが、音楽未経験者が簡単なコードを理解して伴奏できるようになるのは60分位です。
簡単なコードであれば音楽初心者でも説明は15分で終わります。
Q 理論を勉強するための楽器ですか?
A いいえ。
むしろ理論は勉強しなくてもある程度は自然と身に付く楽器です。
Q&Aもそうですが、ピアノや五線譜と比べて説明をしようとすると、ピアノや五線譜の説明が長くなってどうしても理屈っぽくなってしまいますが、むしろ理論をあまり意識しないでいい楽器です。
Q 黒鍵の音はあるのですか?(黒鍵の音がないのですか?)
A ムト鍵は黒鍵と白鍵の区別をなくしていますが、1オクターブ12音はピアノと変わりません。
したがって、ピアノで黒鍵にあたる音もしっかり存在しています。
Q 鍵盤を全部白にしている理由はなんですか?なぜ黒鍵がないのですか?
A ムト鍵はムトウ音楽メソッドのコンセプトを基に作られています。
このメソッドは、黒と白の区別や調による優劣をなくし、みんな同等に扱うことが基本コンセプトになってます。
例えば、黒鍵はハ長調の7音以外を区別する為の物なのでハ長調は分かりやすいですが、それ以外の調(キー)では混乱させる要因になっています。
しかしムトウ音楽メソッドでは黒鍵に当たる「音」にも固有の音名を与えてる為、白と黒というような区別をする必要がありません。
演奏テクニックや理論を理解する上で「調」による差はないのです。
そのような区別や差別がなくなるように、「全ての鍵盤の色を同じ」にしています。
試作では、全部黒やもっと黄色っぽい色なども作りました。
Q 鍵盤(キートップ)ひとつひとつに傾斜角度がついてるのはなぜ?
A 鍵盤の支点に向かった傾斜角で、指で鍵盤を弾く際に力の効率を考えた角度です。
したがって、鍵盤の奥にいくほど、傾斜角が大きくなります。
Q 全音鍵盤と半音鍵盤を組み合わせた理由は?
A 全音と半音に限らず、様々な配列と組み合わせることにより、音楽の創造範囲が無限に広がり、いままでには考えられなかった奏法やコード進行、フレーズやボイシングが可能となり、もっともっとクリエイティブに音楽が進化できます。
全音鍵盤と半音鍵盤の組み合わせは、その基本形だと考えております。
今後は、鍵盤全体を扇型にして、短三度や完全四度などとも組み合わせたり、1オクターブを12分割ではなく、他の数で分割する、12平均律以外の奏法など、ムト鍵にはピアノでは実現しきれなかった無限の可能性があります。
Q ピアノが不完全な楽器であるということはどういうこと?
A ピアノの進化を考える場合、鍵盤(キーボード)と打弦機構(音源)を別けて考える必要があります。
鍵盤に関しては、1オクターブを7音のダイアトニック(ドレミファソラシ)ととらえて、演奏も楽譜通りで固定ド奏法の絶対音感主義で、永年続いた古きよき時代の音楽だけを考えると、ハ長調専用の鍵盤がスタンダードでよかったかもしれません。
皮肉にも一昔前はキーチェンジが特殊技能だったので、それだけで「流し(伴奏屋)」が飯が食えた時代です。
しかし現代の音楽では、ハ長調が基準という意識はなく、12調は縦横無尽です。
カラオケでも何の不自由もなく自由にキーを変えて歌ってしまうという時代です。
そのような現代の音楽ライフスタイルではハ長調を基準としたピアノ配列では不便が多すぎるのです。
そして、音源(機構)部分に関しては、オルガン、クラヴィーア、チェンバロからピアノに進化し、その後も木工技術の進歩や材料の開発などで機構の進化は続きました。
そして近年音源部分の電子化によりさらに進化を遂げていくと思います。
鍵盤も音源部分も、時代に合わせて変化(進化)し続けていくのです。
クロマトーン、奏法に関する質問
Q クロマトーンでクラシックは弾けますか?
A もちろん弾けます。
現在、3線譜(ムト譜)でのクラシック曲集も続々と出版されています。
ピアノ教則本・クラシック曲集リストはコチラ
Q ピアノにできなくてクロマトーンでできることはありますか?
A たくさんありますが、判りやすいところでは、半音のグリッサンドやコードのグリッサンド。
あと、1オクターブの幅がピアノに比べて狭い特性を活かしてピアノより広い音域を押さえることもできます。
Q ピアノとクロマトーン(ムト鍵)はどっちが楽ですか?
A よくピアノが弾ける人がクロマトーンは難しいと言っているのを耳にしますが、それは、ピアノはやってたから弾けるけどクロマトーンは始めたばかりだから弾けない、ということだと思います。
クロマトーンも楽器なので練習しないで弾けるようになった人はいません。
また、弾けるようになってから、ピアノの方が楽だと言う人もいません。
Q ギターやサックスなど楽器によって特有のフレーズのようなものがありますが、クロマトーン(ムト鍵)にも特有のフレーズとかはありますか?
A ムト鍵の配列や鍵盤幅の特性を活かせば自然とボイシングやコード進行、フレーズはムト鍵特有の演奏になります。
Q 1つのボタン(キートップ)で複数のボタンが動くのはなぜ?
A 指の長さや大きさに合わせて押す位置を選べるという利点があります。
Q ボタン(キートップ)1つ押せばコードがでるんですよね?和音しかでない?
A この質問は非常に多いのですが、1鍵盤は1音です。
おそらく、1つの鍵盤で複数のボタン(キートップ)が動くのでそのような誤解をまねくのだと思います。
Q ボタンの数が多すぎて、とても全ての位置を覚えられそうもありません。
A ピアノの88鍵に比べるとクロマトーン(ムト鍵)のキートップ(ボタン鍵盤部分)はたくさんあって難しく見えてしまうところがあります。
しかし、例えばギターも指で押さえるフレットの数は24フレット×6弦で144個あります。
ギタリストはそれを左手4本の指だけで押さえています。
もっともムト鍵の実際の鍵盤数自体は一般的なキーボードと同じです(※横幅はピアノタイプの61鍵サイズですがクロマトーンは72鍵、ホールトーンは88鍵あります)。
写真で見るとタイプライターの様にボタン(キートップ)が一つ一つ独立して動作すると思ってしまうかもしれませんが、実は一つのキー(鍵盤)に2~3個のボタン(キートップ)が付いてるだけなのです。
ボタンを押せば同じ縦列のボタンは連動して下がるので、下がったボタンを目安にすれば次に弾く位置の距離感も掴み易くなります。
さらに、ムト鍵は、ギターと同じようにフォーム(型)で覚える楽器なのでキートップの数が多くて難しくなるということは全くありません。
Q 目印がなくて弾きにくくないですか?
A ムト鍵は、移動ド楽器なので慣れてくると音をフォームで相対的にとらえて直感で弾けるようになる楽器です。
したがって、ギターと同じように目印は最小限で弾けるようになります。
むしろ目印は少ない方が自由で楽しく弾きこなせるようになります。
Q クロマトーンの鍵盤奥に印されてる●と○の意味は?どこがドですか?
A ●点や○点をポジションマークと言っています。
ある種の目印という意味では、ギターのポジションマークに似ていますが、ムト鍵の場合は、ポジションマークの位置がド(調の起点)であると定めています。
ムト鍵の場合、ポジションマークを自由に移動することで移調ができればそれが理想なのですが、クロマトーンの場合は電子楽器のトランスポーズの機能を流用していますので、●をドとする場合と○をドとする場合で対応してます。
ムト鍵に関する、その他の質問
Q ムト鍵の人口はどのくらいいますか?
A いままでの累計で予測すると、クロマトーンとホールトーンを合わせて世界で数百人程度だと思います。
しかし、2010年夏に発表した「Chromatone Lite for iPad」が既に世界中で数万人の方々に使っていただいておりますので、今後もゲリラ的にユーザーは増えていくと期待しております。
Q どんな人が使ってますか?
A 発売当初は、ほとんど音楽関係の研究者の方でしたが、最近は、音楽未経験者の方からギター経験者など他の楽器経験者の方も増えてきているようです。
また、音楽レーベルY2G Recordsでは、クロマトーンを使ったアーティスト達をプロデュースしています。
Q なぜ、大手メーカーはこの鍵盤システムで作らないのですか?
A 真相は判りかねますが、おそらく大手メーカーが取り組むには、まだまだユーザー数が少ないからではないでしょうか。ユーザー数が少ないというのはプレイヤーからすると大きなメリットですが、製造メーカーからしてみれば決定的なデメリットでしかないですからね。ムト鍵採用のご相談があればいつでもお受けいたします。
3線譜(ムト譜)に関する質問
Q 五線譜と3線譜の違いを一言で言うと?
A 五線譜は、ダイアトニックスケール(全音階=ドレミファソラシ)の7音を♯や♭の変化記号を付加することで12個の音を記す。
固定ド的概念で絶対音感が身に付きやすい記譜法。
3線譜の音の表記は、クロマチックスケール(半音階)の12音で12個の音を記すので、♯や♭の変化記号がない。
移動ド的概念で相対音感が身に付きやすい記譜法。
Q 600年以上も前から五線譜はあるのに、なぜ、いま3線譜なんですか?
A 五線譜と3線譜の2つを比べる際に重要なキーワードとして、ダイアトニック⇔クロマチック、固定ド⇔移動ド、絶対的⇔相対的など、という対極なキーワードが並びます。
また、それぞれの対極なキーワードは、古典→現代やアナログ→デジタル、またはクラシック→ジャズ(ロック、ポップス)など、という世界のポピュラー音楽の進化や発展など音楽革新の歴史の流れとも重なります。
確かに音楽には永い歴史があり、様々なイノベーションが起こってきました。
そしてまた、近年の音楽の進展は過去の音楽の歴史と比べても比較にならないほどの速さで大きく変化しています。
ちなみに、ジャズ、ロック、ポップスとポピュラー音楽が発展してきたのも、音楽がデジタル化してレコード→CD→DATAに進化したのも、ほんとに最近のことです。
まさに、その流れが五線譜→3線譜なのです。
さらに、そもそも楽譜の利用のされ方が600年前とはぜんぜん違うのです。 これに関しては、こちら「五線譜はなぜ生き残ってきたのか」を参照ください。
Q 五線譜に欠陥があるってどういうこと?
A 五線譜は、全音階(ドレミファソラシ)を基準に記すハ長調専用の記譜法なので、他の調を記したりドレミファソラシ以外の5個の音を印すためには♯や♭などの変化記号を付加しなければ表すことができません[変化記号の問題]。
五線譜は、五本の基線外の音域を記すためには、どんどん加線を重ねることになるので、極端に高い音、低い音は読み取ることが非常に困難です[加線の問題]。
更に、その加線の読みにくさを極力避けるために、楽器によってト音記号、ヘ音記号、アルト記号、テノール記号などの音部記号を使った読み方を習得(ピアノの場合はト音記号とへ音記号)しなければならない[音部記号の問題]。
ピアノは1オクターブが反復されているが、五線譜は、1オクターブを反復して記譜することができないので音符を配置する場所が覚えにくい[反復記譜できない問題]。
五線譜は半音と全音を同じ距離で記すだめに音程(音と音の距離)を明確に表すことができないので、頭の中で正確な距離に変換しなければならない[距離が不正確な問題]。
これらは、音楽とは全く関係のないことです。
しかし、音楽をやろうと五線譜を読もうとすると、実はその労力のほとんどはこれらの問題に注ぎ込まれることになるのが現実です。
問題を感じませんか?ちなみに3線譜(ムト譜)では、これら全てを解決しています。
Q 以前ピアノを習っていたので五線譜は読めるのですが、クロマトーン(ムト鍵)を弾く場合、ムト譜(3線譜)も読めないとダメですか?
A もちろん、五線譜でクロマトーン(ムト鍵)を弾いても問題はありません。
しかし、せっかくクロマトーンを始めるのであれば、より深く音楽を理解していただくためにも、ムト譜を読めるようになることを強くお勧めいたします。
五線譜が読めるようになった人はムト譜(3線譜)はすぐに読めるようになります。
さらに、ムト鍵とムト譜は完全一致してるので、より速く、効率よく上達します。
Q 3線譜(ムト譜)はクロマトーン(ムト鍵)専用の楽譜ですか?
A ムト鍵×ムト譜は最強の組み合わせだと思います。
しかし、3線譜(ムト譜)は、ムト鍵専用の記譜法として開発したわけではありませんので、歌、ピアノ、ギター、ベース、バイオリン、サックスなど、どんな楽器ででも3線譜(ムト譜)を使っていただけます。
ただ、クラシックなどいままでの名曲を楽譜を見ながら演奏するようなジャンルでは、楽譜のタイトル数が少ないないのが現状です・・・。
今後は、そのタイトルを増やす努力もしたいと思っております。